2006年12月発売
表紙


HONEYCOMB TUBE ARCHITECTURE 
ハニカムチューブの建築

編集:HTA研究会
発行:株式会社新建築社

A4変形判
144頁 ケース付き
定価:4,200円(本体4,000円)
ISBN4-7869-0198-9
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ハニカムとはミツバチの巣のことです。ミツバチの巣に限らず、六角形の集合体は自然界に広く存在するかたちです。また、20世紀後半には原子配列レベルの六角形の集合体として、円筒状のかたちをしたカーボンナノチューブが発見され話題になりました。
ハニカムチューブアーキテクチャーとは、これらのつくり出すかたちに着想を得て、その構成原理を応用して建築をつくろうというものです。
免震装置を携えたハニカム状の架構体は、PCでつくることによってそのメリットが大いに発揮されることが構造設計からわかってきました。実物大のピースの構造実験を行い、実際のプロジェクトにおいて詳細検討を図り、着実にハニカムチューブアーキテクチャーは実現へと向かっています。近い将来、皆さんの前に建ち現れることになるでしょう。
本書は、そのハニカムチューブアーキテクチャーの発想から、実現への道のりを詳細に綴った建築のドキュメントです。プロジェクトブックとしていち早くお届けします。ぜひご覧下さい。
また本書には、気鋭のデザイン集団・アジールデザインによって、銀色の六角形が印刷された透明ケースと、黄色い六角形が印刷された表紙を重ねてハニカム模様をつくるという個性的なパッケージが与えられています。グラフィックとしても注目していただければ幸いです。


目次


序文:ハニカムチューブをめぐって
芹沢高志

01 ハニカムチューブの開く世界
論文:ハニカムチューブ・アーキテクチャーの空間へー自己組織化する自然と交通する空間について
鴨ツトム
エッセイ:みちびき みちびくもの
名和研二
論文:ハニカムと建築のデザイン
戸室太一

02 ハニカムチューブ・モデルの可能性
CGによるコンセプトデザイン・スキーム      Page View
模型によるベーシックデザイン・スキーム

03 ハニカムチューブ・アーキテクチャーのメカニズム
座談会:ハニカムチューブの構造性能を検証する
安達洋×清家剛×宮崎光生×渡辺邦夫(司会)
図説:ハニカムチューブの構造解析      Page View
渡辺邦夫

04 プロジェクト:HTA-1の実現に向けて
プロジェクト・モデル            Page View
モデル・スタディとダイアグラム
外装システムの検討
構造システムの検討
外壁の遮音性能と結露試験の検討
設備システムの検討
長期サポートシステムの検討

05 都市居住空間への展開

都市景観のイメージ
生活空間のイメージ

06 ハニカムチューブ・アーキテクチャーへの期待
論文:戸建て住宅世界と集合住宅世界の垣根を取り除くことの意味
松村秀一
エッセイ:部品化居住都市論へのスケッチ
大野勝彦

あとがき
プロフィル