・・・(住人の高齢化が進んだ,市営住宅の建て替えです.そのため既存の道路や敷地の形状を活かした低層の建物としました.そして)ほぼ10世帯を単位にするような,囲み型の計画になりました.接地階は高齢の単身者あるいはふたりで住むことを想定して,従来のいい方でいいますと1DKですね,そして中庭に介護の車などが入れるようにしました.・・・(被介護者がそこにいるということは)従来の鉄の扉で閉ざされた住戸というユニットを外に開く契機になるように思います.そうするとその住戸の面する廊下のつくり方も変わってくるでしょうし,そこにはその住棟に住んでいる人以外の人も入ってくるでしょうから,セキュリティというものの考え方も変わってくると思います.住戸が外側に開かれた途端に集合住宅のつくられ方は決定的に違ってくるように思います.(インタビュー「鉄の扉で閉じない住宅の可能性」/『新建築』2001年1月)


横浜市営住宅 三ツ境ハイツ (1996-2000)
所在地 神奈川県横浜市瀬谷区
主要用途 集合住宅
敷地面積 12,625.52m2
建築面積 4,704.70m2
延床面積 7,600.78m2
構造 鉄筋コンクリート造(薄肉壁構造)
規模 地上2階 地上3階
最高高 8,720mm
設計 山本理顕設計工場
構造設計 構造計画プラス・ワン
設備設計 団設備設計事務所
施工 相鉄・第一建設共同企業体
 中和田・高尾建設共同企業体
 関・司建設共同企業体
 住吉・昭和建設共同企業体
竣工 2000年3月


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